御芋屋さん

今、話題のお話を2つ。
まず、芦屋市立美術博物館が存続の危機に立たされています。芦屋市では、2006年3月までに芦屋市立美術博物館の民間委託を模索、委託先が見つからない場合は売却、あるいは休館を計画しているとのこと。今後、市議会で審議されてゆくとは思いますが、あまりにショッキングな話題です。
「具体」の研究とアーカイブで世界的に知られた小さな美術館は、やはり個性的な学芸員のチームワークと努力によって形成されてきた一つの「作品」とも言えるものだった、と過去形で語られる日が来て気づいてもそれは遅すぎます。
 「芦屋市立美術博物館の民間委託・売却・休館に反対します」という趣旨でインターネットによる署名運動を立ち上げられたメンバーがおられます。
 署名運動のサイト http://www.petitiononline.com/ashiya/petition.html
 80年代以降日本各地に多くの美術館が誕生した訳ですが、私たちの求める美術館はますます遠い世界の話になって行くのかと感じるこの頃です。

2番目の話題。
「ワラッテイイトモ」という映像作品が今話題になってしまっています。この映像作品、題名もそうですが、内容もテレビ等をコピーして引用または改編して作った部分が多く、著作権法に觝触する可能性があるということで、キリンコンテンポラリーアワードの大賞を取り下げ審査員の特別賞を与えたということが話題の引き金になっており、またオリジナルは著作権の関係上、キリンの受賞者記念展では公開できないとなったもんで、「本物見たさ」が話題に輪をかけて広がってしまったようです。
 まだ賞が決定していない頃に、朝日新聞で著作権を巡る問題として大きく扱われたことも噂を膨らせてしまった原因になった様です。
 15日に京都でオリジナル版の公開(厳密には違法行為だと思いますが、私も入場料を払いましたので共犯?)がありましたので、本物見たさに忙しい中、見に行って来ました。
 一言で言いますと、がっかりした、とか、つらなかった。というのが私の感想です。
 上映の後に制作者のK.K.さんと五十嵐太郎さん(建築評論家)のトークがありました。興味深かったのは、会場から出た質問に「制作の動機は?」というものがありました。動機そのものは、はっきりしない様でしたが、「サンプリングして映像加工する事自体が楽しいから」ということでした。また、「何が伝えたかったか分からなかった」という感想には次のような話でした。「特に伝えたいものとか、訴えたいものがあったわけではなく、そういうことを考えずに作った。賞金は欲しかったけれど、自分でも賞をもらえるとは思っていませんでしたし、こんなふうに公開することも考えてなかった。」
 以上のようなことを聞いて私は少し納得しましたが、著作権以前の問題もあるのではないかと感じました。

みかん1袋100円、柿1個50円など、くだもの、やさいも激安です。



最後にもうひとつ。秋らしい話題。
 束芋のドキュメンタリーoimoの冒頭と最後に出てくる御芋屋さん、元気に焼いておられます。場所は寺町通りと二条通りの交差点の北東のところです。寺町通りに面しています。これから美味しい季節で、観光客の方も並んで買われたりしています。このお店でのルールは、自分で芋を選んではいけません。おじさんが決めます。それから、おじさんは紙袋に入れるところまでです。保温したければ、新聞紙をくれますので自分で包みましょう。ガラスケースの上にあります。またポリ袋のほしい人はリサイクルの袋が入った右手のダンボール箱には入っていますので、適当な大きさのものをもらって下さい。100グラム80円の焼き芋は、5つで900円くらいです。おじさんは耳が少し遠くなられてますので、大きい声ではっきりとお話ししてください。 

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この数年後、おじいさんは他界されて、お店は閉店されました。近所に住む友人の話では、亡くなる前日までお芋を焼いてられたそうです。懐かしい・・。

oimo tabaimo -2003- 束芋 from Ufer! Art Documentary
oimo tabaimo -2003-
日本語(English Subtitles、French Subtitles)
束芋のドキュメンタリー第二弾。内外の多くの展覧会に参加して世界へ羽ばたき、26歳の若さで出身大学の教授に就任した束芋。現代日本の日常風景をモチーフとすることが多い彼女は、社会をどのように観察し制作に取り組んでいるのだろうか。 本作は、2001年に横浜トリエンナーレへ最年少で参加し話題になった「にっぽんの通勤快速」をはじめ、観客参加型の作品である「にっぽんの御内」や、「お化け屋敷」など近作の紹介と束芋へのインタビューで構成されている。子供の頃に描いた絵を見ながら語る束芋や、学生の時に制作した「にっぽんの台所」の前身となる作品、海外での展覧会の設置風景なども収録されている。

出演・束芋  監督・岸本 康
本編映像34分

Tabaimo is a contemporary artist who makes installations using computer-generated animation. Her animated works are derived from her drawings. Since her 1999 graduation piece, Japanese Kitchen, caught the attention of the art world, she has become an internationally well-known artist and has continued creating installations. At the age of 26 she assumed the post as professor at University of Art and Design, Kyoto and she took part in the Sao Paulo Biennale and the Yokohama Triennale. Such achievements at a young age have resulted in turning her into a legend.

にっぽんの通勤快速
Japanese Commuter Train  2001
横浜赤レンガ倉庫(横浜トリエンナーレ会場)

ユメニッキ・ニッポン
dream diary -NIPPON 2002
水戸芸術館現代美術ギャラリー

にっぽんの御内
Japanese interior  2002
ベルギー王立美術館(ブリュッセル)

お化け屋敷
Haunted House  2003
康ギャラリー(東京)

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