動画編集用に最適なマウスとは

 おそらく20年くらいシンプルなマウスを映像の編集に使っていました。その間、アップル純正のマジックマウスやトラックパッドも試してみました。長編の編集の時にタイムラインを長く表示するために2モニターにしてみたところ、数年前のマウスでは少し動きが鈍いので最新のもので使いやすそうなマウスがないか調べてみました。マウスのレビューをブログや動画でしている人も少なくないのですが、実際の使い心地や動きについてはそこからはなかなかわからず、量販店でもパッケージから出して自分の利用状況で確かめられるところは無いと思います。ある程度見極めて実際に購入して使うしかないので、良さそそうなものを3種類ほど買って実際に動画編集ソフトFinalCutProで使ってみました。今回はそのレポートです。

 今回選んだマウスは次のような点が動画編集に向いてると思って選びました。

1 クリックのストロークが小さく軽い

 仕様を見てもなかなかわからないポイントですが、「静音」などと書いてあるものはクリックの音を小さくするためにクリック自体も軽いという共通点があると思います。でもそのストロークやクリックする硬さについては仕様書からは分かりません。クリックやドラッグの時に、できればより指先の力の要らないタップで行いたいと思って、マジックマウスにBetterTouchToolを入れて使ったこともありましたが、ドラッグについてはクリックしないとならず結局使わなくなりました。トラックパッドのドラッグは指3本でタップするという設定が出来ますが、トラックパッド自体がマウスのような精細な動きが難しい場合があるので、こちらも使わなくなりました。今回購入した中では、Jelly Comb のワイヤレスマウスが、クリックの感触は私の好みでした。このマウスの特徴としては解像度を1000→1500→2000→2400をホイール下のボタンで簡単に切り替えが出来ます。その他は単三電池(エネループ可)で稼働、2デバイスの設定が出来、価格も安いのでシンプルですが好感が持てました。

2 繊細かつ機敏に動く

 繊細に動くかどうかは仕様の解像度によってある程度の目安になると思います。今回購入したロジクール ANYWHERE 2S MX1600sGRは最大4,000dpiで、アプリによってその解像度を200から4000dpiまで50dpi刻みで設定出来ます。
 今まで使っていたマウスは半分以下の解像度でしたので、かなり機敏に感じる一方、解像度が高いとキーボード操作に移行する時にカーソルの位置がずれてしまうことがあって、例えばテキストを入力しようとマウスから手を離した瞬間に、少しのポインターのずれでテキストのボックスが消えてしまうというようなことも起こります。ですので解像度が高ければ良いというものでもなく、自分の使うソフトか画面のサイズなどに合わせられるかが重要だと思います。

3 ホイールの動作感度が可変

 ホイールの感度というかスピードはメーカーによって多少違いますが、感度が変えられると便利です。動画の素材が大量にあってスクロールする場合など、カリカリとホイールを回すのですが、ロジクール ANYWHERE 2Sは、ホイールを押し込むと、そのカリカリが解除されてくるくる回り、慣性で早送りのような動作が出来ます。例えばフォントを選ぶ時に上下に大きくスクロールするような場合に便利です。さらにホイールを左右に押すと左右にゆっくりクロール出来るのでタイムラインの微妙な移動には便利だと思います。
 またこのマウスはオンラインのアプリで親指付近の2つのボタンなどに好みのキーを割り振ることもできるので試してみましたが、親指で横にクリックするにはマウス自体を保持する必要もあるので、キーボードのキーを左手で操作した方が早いのではないかと思いました。1で書いたクリックに関してはJelly Combよりもクリック感があるので、Jelly Combの方がクリックに関しては私の好みです。

エルゴノミクスはどうか

 今回マウスを物色した時に気になったのはエルゴノミクスと称された縦型のマウスです。試したことがなかったのでその中でもシンプルなサンワ エルゴノミクスマウス MA-ERGBT11Nを使ってみました。確かに手首の疲れのようなものは軽減されて、腕のニュートラルなポジションは楽ですし、左右の動作については手首の動きで大きく動かすのも楽です。ただ上下の動きについては標準型のマウスの方が繊細に動かせるように思います。慣れとコツの問題かも知れませんが、物理的に少し大きいものを前後に滑らすので指先で上下に動かすには標準型の方が楽だと思います。また手首の重量がテーブルと接触する面積が減るので、接触する部分に少し負担を感じます。マウスパッドの厚手のものなどがあった方が良いように思います。
 またエルゴノミクスマウスは左手で使うには左手用が発売されているので、両手で使いたい人には不向きかも知れません。私は肩こり軽減のために20年くらい前からマウスは両手で使えるようにしました。効果は十分あるので試してみてください。片方だけ使っている場合、反対側を強制的に動かすのは積極的休息にもなるのだと思います。そんなことからもエルゴノミクスマウスの場合は両手で使えるようにするには2つ買わないとなりません。

リングマウスは

 今回はそれらを動画にまとめましたが、その中で番外編として紹介しているのがサンワのリングマウス 400-MA077です。これは大量に映像素材のチェックをする時に椅子にどっかり腰掛けてできるのできっと楽だろうと思って使ったのですが、何回やっても途中で寝てしまうという予期せぬ欠点がありました。まったく机などが必要ないので、くつろいでYouTubeなどを見る時には良いかも知れません。

先日ツイッターで「トラックボール」が肩こりになりにくいというリプをもらいましたので、また機会があれば試してみたいと思いますが種類が豊富で・・。

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