森村泰昌@福山、杉本博司@丸亀

 昨年は瀬戸内国際芸術祭というのがあったが、今年も瀬戸内沿いの美術館で展覧会が続いている。高嶺@広島、森村@ふくやま、杉本@丸亀。3つを1日で回るのは少し厳しいかもしれないが、どこで泊っても瀬戸内の魚は旨い!! 
 ふくやま美術館は昨年、高松で開催されたモリエンナーレが巡回。瀬戸内国際芸術祭の女木島で展示した「動く電気服2010(田中敦子のために)」も一緒にに展示され、今回は金山明さんの作品と同じ部屋でインスタレーションとして展示されている。(写真)今回、この展覧会を撮影して改めて森村流の「まねぶ」について認識した。それは高校時代から始まり大学を経て作家活動を始てからも続いて行く。どれも真剣にまねんでいるところが最初は微笑ましいのだが、そのうち本物とは別の面白さも見え隠れしてくる過程が時間の経過と共に展示されていて興味深い。この展覧会は岩手、北九州、高岡へ巡回予定であったが、震災のために岩手の展覧会は中止になった。何か違った形でできないものだろうかと思う。
 さて、杉本@丸亀は、第二部の建築。谷口建築の空間に無限大を通り越したフォーカスで撮られた建築の写真作品が美しい。
 3階へ上がると大階段はそのままにインスタレーションされ、今回の目玉とも言える作品がその裏側にあった。何と「火」が展示されている。和蝋燭が照す8×10のフィルムが壁にその映像を揺らぎながら映し出す。そのフィルムに映されたものも蝋燭の光なのだが、その映像を再び蝋燭の光を使って投影する装置は、様々な事を考えさす。現代では映像は電気が必要だった事、停電になったら蝋燭の光に世話になる事、普通は美術館の展示室では火は厳禁である事などを想いながら、その揺らぐ映像を見ていると頭の中は震災後の今の状況とダブらずにはいられない。この展示を始めたのは震災の起こる5日前。ちょっと恐ろしいインパクトの作品だ。
 和蝋燭は約20分こどに芯を削ったり、2時間ごとに蝋燭の取替えるメンテナンスが必要な上、消火には一層の安全策がとられている様で、展示を続けるのも大変だと思うが是非御覧頂きたい。ベネチア出発まであと20日。
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森村@ふくやまの展示の様子をアーカイブしたのが、「モリエンナーレ / まねぶ美術史」としてこちらに収録しています。

MORIMURA Chapter 0 森村泰昌 Yasumasa Morimura from Ufer! Art Documentary
1.MORIMURA Chapter0 Barco negro na mesa + Five Water Towers
2008年 27分 第27回モントリオール国際芸術映画祭参加作品
1984~85年制作の「卓上のバルコネグロ」、そしてこのシリーズの中の「水の塔」をもとに2007年に制作した立体作品、さらに両作品を白と黒の市松模様の空間にまとめたインスタレーションは「卓上のバルコネグロ+五つの水の塔」と題され、2007年に金沢21世紀美術館で展示された。
発想から制作までの一連の過程と作品への想いを森村自身の語りで伝え、映像はインスタレーションの全貌を映しながら、森村の表現活動への姿勢を捉える。

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2.モリエンナーレ/まねぶ美術史 2012年 31分
モリエンナーレとは? 美術史を公的な一般論的なものとしてとらえるのではなく、私的な個人史で語ることによって、等身大の美術史を見つけ出す。「私美術史」の実現、これを等身大をはるかに超えた規模で展開する昨今のビエンナーレやトリエンナーレをいささか皮肉るスタンスで「モリエンナーレ」と称してみたい。(森村泰昌)
この映像は2010年に高松市美術館で開催された「モリエンナーレ」が、2011年にふくやま美術館に巡回した時の会場記録と共に、森村泰昌のインタビューを交えてまとめたものである。

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3.美の教室、静聴せよ 2012年 35分
熊本市現代美術館と横浜美術館で2007年に開催された「美の教室、静聴せよ」では、森村が自ら解説する無料の音声ガイドプレイヤーを鑑賞者が聞きながら展覧会を観るという形式がとられた。
この映像は横浜美術館での展示風景を音声ガイドで使われた音声の一部と共にまとめた記録である。 初期のゴッホから当時最新のミシマまでを語った。

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